西谷の証言

 「西谷の証言」と題し、ここでは西谷先生独特なちょっと文学的なメッセージを集めてみました。




                           

                自分にとってほんとうに大切なもの、日々の現実の中で自分に本当に切実だと感じられるもの
                そんなものだけをしっかり見続け、探し続けて生きていってほしい。

                社会とか、思想とか、認識とかがはじめにきたら絶対だめだ。










                           


                ほんとうのhomelessの間では犯罪を犯す人がきわめて少ない。
         
                人間なんて所詮弱い存在で、犯罪が露見した際の怖れのために自らの見栄や外聞や妥算から
                犯罪を犯さないよう心がけているような部分があるが、真のhomelessはそれらの俗世間的執着を
                捨てて生きていながら犯罪を犯さないのだ。

                僕の中のある部分はそのhomelessの生き方に強い共感を覚える。










                            

                ★カッコよさ★

                憧れのジミーペイジのエピソード・・・

                   「どうしてそんなにギターを下に持って弾くんですか?」という問いに彼は答えて
                   「カッコよく見えるから。そのためにずいぶん練習したんだぜ」

                  あぁー!目から大量のウロコが・・・・・・。こんな男に「動機が不純だ!」なんて奴はいるかい?
                  なんて男らしく堂々としているんだ!潔すぎるぜ!きっぱりと言い切れるこの強さ!
                  みんなも、潔く、がんばる宣言しようぜ!!










                             
 
                   僕はこうやって予備校で教えているけど、「大学に入って勉強しろ」なんて言う気は全然ない
                   んです。大学入って何をするかといえば、自分のやりたいことを見つければいい。
                   やりたいことを見つけたあとは勉強なんて言わないんだからね。見つけちゃえば勝ちなんだよ。

                   それでさぁ、大学入った瞬間に本買いに行ってさぁ、必死こいて勉強するなんてふざけてるよ
                   ね。「もういい加減にやめろ!」っていうんだよ。勉強勉強って強制されてさぁ。

                   問題は、自分が何をやりたいかなんだよね。

                   オレだってこの仕事好きですから、楽しいですから。ハッピーですから、それで金もらってます
                   から。 文句ある?
                   そういう形を自分のスタイルとして見つけちゃえばいいわけですよね。










                              

            ★Only is not Lonely. 「一人と孤独は違う」★

                  二人では勉強できない。人生勉強でもそう。絶対、勉強っていうのは一人です。
            でも、今の日本人の価値観では、一人で“ポツン”といると「良くない」っていう
            発想があるんだよね。けど、おかしいんだよね。物事なんでも一人にならないと
            できないんだよね。
 何でもそうだよ。
            あることを成し遂げるっていうことは、一人に耐えた奴ができるんだよね。

            世間では“引きこもり”を「良くない」って言うんだけど、僕は必ずしもそうは
            思わないんです。人間、引きこもらないと何もできないっていうことがあるんだ
            よね。ある意味、浪人なんて社会からの引きこもりじゃん。 
            引きこもることによって、これから社会に出ようとしてるんだからさ。 


            俺、引き出しのほうがヤバイと思うよ。
            “引き出し”って勝手につくっちゃったんだけど、引きこもりの反対よ。

            つまり、学校なんかで引きこもるのがヤバイっつうんで、自分殺してまで人と
            付き合うっていうパターンよ。 自分、死んでってるんだぜ!! 
            そうしないと取り合えずヤバイっていうやつだよね。 それだったら引きこもった
            ほうがいい。

            俺、引きこもってる奴、偉いと思うよ。 学校生活という楽しい経験を台無しに
            して、引きこもってるわけだけど、そこまでして自分を守りたいっていうわけじゃ
            ないですか。

                  「何で守りたいか?」 
            それは、簡単だよ。 「つながるためだよ!」つながるっていうことは、一人が
            ベースになってないと、絶対につながらないんだよね。


            
これから君が大学に行って夢を求める。 そういう時に自分の価値観をもってい
            ると、これはつながるんですよ。大学ってそういうとこだよ。
自分の価値観でつな
                  がりができるっていうのが大学の本当の姿だよ。あるいは人生の姿だよ。
                  これからの君の友達は君の価値観と共有する奴でいいんだよ。君の彼女だってそうです。君の
                  もっている価値観と共有する、響きあう奴が君の彼女です。それが君の出会い、これからの人間
                  関係をつくっていくわけですよ。だったら一人になんなきゃ。

                  俺は肯定しまくってやるよ。
                  引きこもりいいじゃないですか。引き出しのほうがずっと危険ですよ。取り合えず日本社会では
                  幅きかせてるけど。あれはただの群れ、引き出しのほうはただの群れ。 










                               
               


                 人間っていうのは流されやすいからポリシーっていうのを持たなければならない。
                 君のポリシーっていうのは、世間の価値観と違うかもしれないけれど、それは君の価値観であって
                 まずはそれを前面に押し出していってもらいたい。

                 君のポリシーっていうのと世界の価値観があるよね。その世界の価値観っていうのは僕らの価値観
                 と合う時もあれば合わないときもあるよね。そのときにどっちをとるかは君次第だけれど、そこで悩む
                 っていうことが生きている証だと思う。そして最後は、君のポリシーが君の将来の夢につながるって
                 いう確信がもてるのなら、僕は君の価値観をとっていいと思う。

                 君が何かをやりたいって思ったときに、多分それは世界の価値観と逆立します。
                 その時に君はどlちをとるか、あるいは自分のポリシーをとれるほど夢っていうのをしっかり自分の中で
                 鍛えているか、そういう問題だと思うんだよね。
                 そういうときに、軽々しく世界の価値観に巻き込まれて欲しくないと思います。       










                                                         


                  「(あるジャズピアニストの名前を出して)彼は精神病院に入って演奏が下手になったと言われてる
                  けど、そうじゃない。 彼の演奏には人間の弱さが表現されている










                                 


                   サムセット・ムーモが「どんなひげ剃りにも哲学はある」と何かに書いていましたが、みなさんも
                   そうした意味での自分の哲学を作ってください。

                   とても平凡な毎日の中の、とても地道な努力の中にゆっくりと生まれてくる哲学。
                   そんな哲学はちっぽけでささやかなものに思われるのですが、決して自分を裏切ることがないのです。










                                


                   『生』にまつわる生活・人生・生命・生気っていうのは生きて経験するっていうのがいつもベースに
                   あるわけですよね。だから若いうちは何にもないわけよ。

                   ぶっちゃけ言うと、本当の自分なんてあってないようなもので、作んないとダメだよね。
                   だから喪失感というものが常にあって、そっから何かを作っていくということで自分ができていく
                   わけです。

                   あんまり自分を見つける見つけるって、自分の内ばかり見ても何もないですよ。
                   なんでも経験すればいいんだよ。そしたらそれが軌跡として残るよね。足跡みたいなのがさぁ。
                   それがその人の人生っていう感じだよね。 










                                 


                   毎年思うことだけど、クリスマスの時期になるとそのお祭り騒ぎと同時進行で若者の間ではなぜか
                   「クリスマスに恋人がいないとカッコ悪い」という価値観が定着しつつあるように思う。
                   僕はそうした傾向が嘆かわしいことだと思う。人が恋するのは紋切的ではないはずです。

                   もっと心は自由で、自分固有の心の遍歴があって初めて何かを求め、一人の人間に恋するので
                   あって、そこにみんなと同じように恋をするとか、そうしないことが恥かしいといった共同性は入り
                   込んでこないものです。

                   もっとみんな自分の心の声を大切にしてください。










                                   


                   Sence・・

                   senceっていう言葉の多義語を知ってるか?
                   まず感覚っていう意味が基本。 まず感じるんだよね。そして認識するんだよね。

                   今日だったら外に出て雨が降っていて「寒いな」って感じるよね。それは感覚から認識に至ってる
                   わけだよ。

                   認識したら意味づけするよね。 「今日って秋が始まってるの?」みたいな。そして分別する。
                   Tシャツ一枚じゃ寒いから上着でも着ていこうかと。
                   この「感覚→認識→意味→分別」という一連のことを「sence」っていうんです。


                   お前らもセンスのある人間になってほしいです。いや、なんなきゃいけないですよ。
                   それって感覚から始めて自分を作っていくことですよね。簡単そうだけどなかなかできないよね。


                   でも、現代って情報が多すぎるからヒットチャート1位のCDを買っちゃうとか、意味付けから始め
                   ちゃうわけですよ。自分の感覚を捨ててる人が多いよね。情報オタクだよな。
                   これは将来伸びないんだよ。感性ないから。
                   感覚から始めて拡げていかないと、自分らしさとか個性って出ないんだよ。
                   









                                 
 
                   色即是空 空即是色っていう言葉を思い出したんだけど、まぁ、人生っていうのは色めいて見える
                   わけだよ。 最初、産まれた時っていうのは人生バラ色に見えるわけだよ。ところがみんなもわか
                   ると思うけれどそうやって生きてて人生バラ色かというと、色即是空ってなるわけだよね。
                   失敗するっていう経験をもつわけですよ。 問題は「空」って感じた時からなんだよね。
                   多くの人はここから現実主義者になっていく。 「厳しいことが現実なんだと」。


                   でも、世の中本当に成功してる人は何かを求めてるでしょ。 「空」を知ったことで「色」を叩くような
                   人間になってほしくないよね。 「空」っていうのはすなわち「色」なんだよね。
                   夢っていうのは必ず現実の障害があるわけだよ。 挫折しながら見えてくる夢っていうのが本当の
                   夢なの。
 だから所詮すぐ実現することっていうのはしれてるわけだよ。


                   残念ながら自分が良いっていうことばかりやっていたら良いことばかり続かない。
                   夢をもっているからこそ、試練というか壁というか挫折っていうものがくるんだよね。
                   ここから這い上がる部分を覚えて欲しいと思うし、それができないと全部つぶれてしまいます。
            
                   とにかく可能性がある限り諦めずに前向きに生きていってほしい、そういう気がします。 









                                  


                    サクラはサクラ、イチョウはイチョウ。みんな苗木のころから自分が何であるかが決まっている。
                    人間だけがそれを素直に見出せない。

                    「自分が何の木か」 それを見つける作業が小学校から大学までの勉強である。










                                  


                     人はネガティブな部分をもっていてもいいと思う。それはコンプレックスや失敗を受け止めて
                     るっていうことだから。 その上でネガティブな考えを受け入れて、ポジティブを勝たせていく。
                     いわば49%のネガティブと51%のポジティブ。 これが大事なんです。
 

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